涙の無駄遣い、これ以上卯月を泣かせるな(アニメ24話)

先週の訳の分からんプログラムを挟んで迎えた24話は卯月がニュージェネレーションのクリスマスライブに復帰するところですが、しぶりん未央CPメンバープロデューサーとの絆という面は良いお話であったものの、最後のライブのシーンでこれまでの良い流れを一変させるぐらい個人的にはしっくり来ませんでした。2週間待たせての内容がこれだから、最終話への期待感が若干下がった印象であり、1話残して2nd Seasonが私の中で1st Seasonより評価が下になることが決まりました。

(1) 素晴らしき仲間の絆

前半は卯月が346プロに久々に出社して、CPメンバーと久々の対面を果たしましたが、ストーリーの中での春以降、本当に卯月は素晴らしい仲間に恵まれたと思います。各メンバーが346プロに入ってから現在までを振り返っていましたが、みくにゃんがあえて厳しく当たりつつネコミミをつけてフォローしたのはさすがという感じであり、一方美波と話しているシーンは卯月プロデューサーに置き換えることで、蘭子アーニャ立ち会いでの告白シーンにも見えました。

プロデューサーも1st Seasonの頃に比べれば2nd Seasonでは事務的な言動が少なくなり、今回の24話ではようやくまともな笑みを浮かべるシーンが見られたので、来週では更なる良い笑顔のシーンが見られるかもしれません。

(2) 涙は来週まで取っておいてくれ

卯月の復活への一歩を位置づけるであろう肝心のライブは、正直中途半端という印象であり、せっかく全体の8割までは良い流れだったのに、このライブシーンで一気に冷や水を浴びせてしまったのと同じです。

卯月はいきなり一人で舞台に上がって歌うことになりましたが、最初からいきなり涙をボロボロ流すのは一人のアイドルとしてどうかと思うし、卯月が復活したことを象徴するのは涙ではなく笑顔、泣きじゃくった顔ではなくきれいな笑顔です。先週の流れからして、「とりあえず卯月に涙でも流させておけば感動してくれる」ような意図を感じるぐらい涙を前面に押し出してきました。しかし、涙に関しては23話でお腹いっぱいであり、2話連続で同じような変化球が通用するとでも思ったら間違いです。

先週なら、「卯月ちゃん、いろいろつらかったんだね」と同情させてくれる涙のシーンは、今回だと「卯月、いつまでもメソメソ泣くな!」と思わず言いたくなりかけました。今回でこれだけ涙を流してしまうと、次の最終回で涙のシーンがあっても感動できるような自信がありません

みくにゃんなら「私情をステージに持っていくのはプロとして失格にゃ」と言ってくれそうな感じがするし、これだけ涙を前面に出すのは感動どころか私からすればマイナス要素に成り下がるのみです。涙を再三流され続ける卯月が非常に可哀想であり、今回に限らず2nd Seasonはどこか詰めが甘く、涙を安売りしたツケは最終話に回ってくると思います。

(今後)
あとは、舞踏会を行って美城常務の最終判断を仰ぐだけですが、最後はうやむやにせずしっかり締めくくって欲しいの一言に尽きますし、ストーリーと作画の要素が完璧にかみ合った、最高のエンディングに期待します。そういえば、未央のミツボシは出てこないのかな?

(評価)
☆☆☆☆☆☆☆ 71/100
☆は10点

全体的には良い話のはずだったけど、ライブシーンでほぼ台無しにされた印象。24話で涙のシーンを控えめにすれば最終話で涙を流す用意ができたが、最終話の前でこれだけ涙のシーンを見せられると、最終話どこで涙を流せばいいのかわからなくなった。最終話が私の中でゼロではなく若干マイナスからのスタートになりかけている。